理想と現実〜「好きなものに囲まれて暮らす」は難しい〜

7月が終わろうとしている。

6・7月の私はまさに「忙殺」されていたと思う。

コロナのせいで休業だったゴールデンウィークが明けてから、職場(小売店)は毎日がクリスマスかお正月かという忙しさだった。

特別給付金と地域振興券がその忙しさに拍車をかけ、さらに2人のスタッフが欠勤、7月は今の職場で初めて10連勤なんてものを経験したし、労働時間は優に200時間を超え300時間近くになった。

疲れ切った心と体と荒れ果てる部屋

理想と現実

自分が「ものを管理する」ことが苦手なのは知っていた。

掃除も片付けも整理整頓も大の苦手。でも、物は好き。

美しいカラーペン、万年筆のインク、アロマオイル、ネイルラッカー、香水。

大好きなそれらを収集してずらりと並べて悦に浸りたい。

そんな夢の光景を脳内に広げては、「いや、でも管理しきれないから」と、現実では本当に自分の欲しいものだけを厳選して買ってきた、つもりだ。

数は少なくても、自分の好きなものに囲まれて暮らしたい。

仕事だけじゃなく、プライベートも大切にしたい。

料理、お菓子作り、美しい手帳の1ページを作ること。

絵を描くこと、刺繍、裁縫、独学で続けているピアノ。

好きな人と話せるようになりたくて始めた英語学習。

本当は、美容にだって興味があって、もっと時間と労力を割きたいと持っている。

でもあまりに今の私には「仕事」の占める割合が大きすぎて、

自分の体力・気力・時間の容量が小さすぎて、

とてもじゃないけど叶えられない。

買った時はあんなに嬉しくて、

「大事に使おう」

「いっぱい勉強しよう」

「きっといいものにしよう」

そう思っていたものが、今は床に転がって放置されている。

仕事で疲れ果てて、帰ってきた部屋がもっと私を惨めにさせる。

ミニマリストにはなりたくなかった

自分が物を持てる許容量がすごく少ないことをうすうすは自覚していて、

ミニマリストのシンプルな生き方が自分を楽にするだろうことも本当はわかっていた。

でもなりたくなかった。

だってその生き方を想像するとあまりに虚しそうだったから。

きっと自分の許容量に合わせて物を減らしたら、私は本当に「必要最低限の生活必需品だけ」を持つ生活になるだろう。

物が好きな私にはそれは想像するだけで無味乾燥な生き方に思えた。

目覚めて、ほんの少しの家事をし、仕事に行って、帰宅して眠る。

そんな生活はきっとシンプルで迷いがない。

私の今抱えているストレスの大半は解消されるだろう。

でもそのために、日々のちょっとした楽しみや自分の趣味の時間と道具を捨てるなら、一体私は何を楽しみに日々を生きればいいんだろう?

そんな恐怖があって、ミニマリストのシンプルな部屋・暮らしを見るたび、

「快適そうだけど、私はそうはならない。物が好きなまま、趣味がたくさんあるまま、生きる」

そう思っていた。

日々削られていく自尊心と荒れていく部屋

7月は本当に、異様なほど、忙しかった。

店長になってから一気に増えた業務。お店のトップなのだ、スタッフが就業時間に終わらせられなかった業務は全て店長のものとなる。

朝はギリギリまで寝て胃にコーヒーを流し込み、昼はカロリーメイトを咀嚼して15分程度で休憩を切り上げて仕事に戻り、夜は23時まで仕事をして、帰宅してからはさらに持ち帰った仕事を深夜まで続け、体じゅうにサロンパスを貼り栄養ドリンクを飲んで寝る。

スタッフからの欠勤連絡の電話で目覚めてそのまま職場に行った休日もある。

空になったコンビニ弁当と栄養ドリンクの瓶が並び、部屋はあっという間に汚部屋になった。

思い描いていた理想の生活は遠く、大好きだったもの、大切だったものは散乱していたり放置されたりしていて、汚してしまったり捨てざるを得なくなったりした。

好きなものを大切にできない、というのは物凄いストレスだった。

とてもじゃないけど理想の生活を実現するには時間と体力が足りなかった。

仕事で磨り減っていた自尊心がさらに削れていって、日に日に自己嫌悪が深まっていった。

あきらめと決意

一度「必要最低限」で暮らしてみよう

今の自分と置かれた状況では、理想の生活はできない。

一度、私は「理想の生活」を諦めることにした。

今の自分に必要な部屋は「人生にささやかな楽しみをもたらしてくれる」

そういう部屋ではなくて

「仕事に疲れて帰ってきた自分を煩わせない、シンプルで整頓された休息するための部屋」

なのだと、受け入れる決心をした。

それはほとんど「家」というよりかは「素泊まりのホテル」に近いのかもしれない。

8月は「捨てる」、ホテルライクな暮らしを目指す

8月はとにかく物を減らすことに注力したいと思う。

好きだったものも、今の自分が持て余しているのならば、いくつかは処分しなければならなくなるだろう。

ビジネスホテルの客室に生活必需品を最低限追加した、シンプルな部屋を作ろうと思っている。

やっぱり物が好きだから、挫折するかもしれない。

意外とミニマリストな生き方が性に合っていて、快適に思うかもしれない。

どちらに転ぶかわからない。

もし、これで無味乾燥な生活に生きる意味がわからなくなったら、働き方について考えるいい機会かもしれない。

自分が本当に望む生き方について、8月は考えてみようと思う。

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